地震・噴火・津波・太陽フレアなど、様々な大規模災害に対して3日分は備蓄が必要と言われています。電気・通信・ガス・水道が使用できない中、どのように生活すべきかお悩みの方も多いのではないでしょうか。さらに、近年では100年に一度の太陽フレアによる最悪のシナリオとして総務省から2週間は携帯が使えなくなるなどの警告も出ております。
今回は、そんな災害の際に準備しておくと効果的なものをまとめました。
どの程度の量を備蓄しておくべきか
日本政府は、今後懸念されている南海トラフ巨大地震や首都直下地震に備えて、国民に対して「最低3日間、推奨1週間」の水・食料等の備蓄等が望ましい、と推奨しています。大規模災害が起こったとき、公的な支援物資はすぐに届くとは限りません。スーパーやコンビニエンスストアの店頭から食料品がなくなってしまうことも考えられます。*注1
*注1(首相官邸ホームページ)
*注1(内閣府防災情報のページ)
内閣府が発表した首都直下地震等による東京の被害想定によると、ライフラインの復旧目標日数は、電気6日、上水道30日、ガス55日となっています。大規模災害が発生したとき、避難所の不足などで、自宅で避難生活をしなければならないこともあります。1週間の食料とは、いったいどれくらいの量になるのでしょうか。農林水産省の「緊急時に備えた家庭用食料品備蓄ガイド」を参考に、具体的な量をまとめてみました。*注2
*注2(農林水産省ホームページ)
備蓄する食品選びのポイント
備蓄する食品選びのポイントは、以下の3つが挙げられます。*注3
- 飽きのこない食べ物を備蓄
- 常温で日持ちするもの
- 家族構成やアレルギーも考慮する
災害時は、ただでさえつらく、我慢するのはストレスがたまります。好きな食べ物や自分が食べて美味しいと思うものを備蓄しておくことで、災害時のストレスを少しでも和らげる効果が期待できます。
さらに、停電により冷蔵庫の中の食料品の多くは、すぐに食べられなくなるかもしれません。備蓄する食品は、常温で長期保存できるものを選びましょう。
また、高齢者や乳幼児など、家族構成に合わせた食品を選び、食品アレルギーがある方も大丈夫な食品を買い置きしておきましょう。
*注3(農林水産省ホームページ)
飽きのこない食べ物を備蓄
電気・ガス・水道が使えなくなることによって、当然冷蔵庫も無いわけですから、備蓄食材は、常温で日持ちするものを選びましょう。要冷蔵や要冷凍の食材は、冷蔵庫がないと傷んでしまいます。常温で日持ちするものとして、インスタント食品、レトルト食品、缶詰などがありまが、それらの備蓄はもちろんのこと、飽きのこない嗜好品として、燻製もおすすめです。燻製は塩でドリップを出し、燻した後に乾燥をさせておくと、美味しい保存食になりますし、肉類であれば貴重なタンパク源にもなり、おすすめです。日頃から燻製や発酵食品などを少量でもいいので作っておくと良いでしょう。
- インスタント食品
- レトルト食品
- 缶詰
- 燻製肉
家族の年齢やアレルギーも考慮する
非常時には、さまざまなストレスがたまり、食欲が落ちることもあります。家族の年齢やアレルギーなどを考慮し、食べやすい食材を備蓄しておきましょう。アレルギーのある人は、公的な支援物資だとアレルギー反応が出る可能性があります。アレルギーなどが出ないように、備蓄食材にも気を配りましょう。
粉ミルクや離乳食、高齢者が食べやすいレトルトのおかゆなどは、手に入りにくくなるかもしれないため、あらかじめ必要な量を買いだめしておくと安心です。
また、業務用の小麦粉などを、備蓄用に買っておくのもよいでしょう。
スーパーでも購入できる備蓄におすすめの食料5選
スーパーでも購入可能で備蓄におすすめの食料を5品、ご紹介します。
- 水
- フリーズドライ味噌汁・スープ
- 切り餅・レトルトご飯
- カップ麺・即席麺
- 缶詰
災害時は電気、ガス、水道がストップし、調理できないことが考えられます。そんなときに役立つのが「カセットコンロ」です。多くの被災者が、避難生活をしている間、「温かいものが食べたかった」と話しています。食べ物だけではなく、カセットコンロやボンベといった熱源の確保も大切です。
水
水は健康維持のために普段でも1日2リットル程度を飲むのが望ましいと言われています。生命を維持するために水は欠かせない食料の一つ。
非常食の備蓄には必ず用意しましょう。とはいえ、準備できることに越したことはない水ですが、食料として以外の用途も加味すると、大人が一人3日で9リットル。4人家族なら24リットル~36リットル。2週間分ともなると120リットル~180リットルという計算になり、2リットルのペットボトルで60本~90本。こんなに準備することは現実的に難しいと思います。
飲料用は最大限ペットボトルで準備し、お風呂などに常に水がある状態にしておくなどの工夫をしておきましょう。
フリーズドライ味噌汁・スープ
お湯を注ぐだけで元の状態に戻るフリーズドライ食品は、備蓄には欠かせません。フリーズドライ食品の賞味期限はメーカーによって異なりますが、1~3年半ぐらいです。温かい味噌汁やスープは、被災したときの空腹感だけではなく、気持ちも満たしてくれます。アマノフーズの「フリーズドライ味噌汁」は、31種類31食入りで、毎日違った味が楽しめます。箸やお茶わんは入っていないので、別途で用意してください。非常時だけではなく、普段使いとしても人気が高いです。
切り餅・レトルトご飯
エネルギー源となる炭水化物は、被災時には欠かせない食料です。レトルトごはんの賞味期限は一般的に製造から1年ぐらいです。お米の備蓄としてはもとより、レトルトごはんがあると、簡単に温かいごはんを食べることができます。カセットコンロ、鍋、水があれば、電気が使えなくても温められます。フィルムを剥がさずフィルム面を上にし、沸騰したお湯で15分以上加熱してください。容器から出して耐熱袋に入れ、湯せんすると、加熱時間が短縮でき、カセットボンベの節約にもなります。また、切り餅も賞味期限が長く製造から12ヶ月から24ヶ月となってます。こちらも調理の際はカセットコンロなどで焼いて食べることができます。便利グッツとしてコンロ用の網なども用意しておきましょう。
即席麺・カップ麺
即席麺やカップ麺も、備蓄食料としておすすめです。おなじみの「日清カップヌードル」の賞味期限は6カ月、袋タイプのチキンラーメンは8カ月保存できます。バーゲンで買いだめするとお得に購入できますが、いろいろな味がセットになって箱に入っているものだと保存しやすいです。3年間保存できる保存缶のカップヌードルもありますが、普通のタイプで十分間に合います。
缶詰
ツナ、サバ、イワシなどの魚介の缶詰、コンビーフ、焼き鳥などの肉の缶詰は、手軽にタンパク質を摂取することができる備蓄食材です。最近では、おかずやお惣菜の缶詰もあり、非常時でも普段の味が楽しめるようになりました。「サンヨーおかず缶セット」は、たっぷり五目野菜豆、ひじきふっくら煮、切り干し大根うま煮、牛すき焼き風、たけのこやわらか煮、きんぴらごぼうの6種類2缶ずつが入っています。賞味期限は、味によって異なりますが、約3年が目安です。
まとめ
備蓄が必要なことは重々わかってはいても、大量の水などは保管場所の問題もあり、なかなか気軽には揃えられませんよね。そんな方は、切り餅や缶詰など比較的に場所をとらないものの備蓄からはじめると良いでしょう。また、小麦粉などの原料を買っておくことや、燻製など日頃から一手間加えることで、自作できる保存食もおすすめです。水も「ろ過装置」を自作するなど、DIY感覚で楽しみながら非常時の備蓄に取り組めると無理なく生命力を高めることが出来ますので、是非お試し下さい。