そもそも食品添加物って何?
食品添加物は、保存料、甘味料、着色料、香料など、食品の製造過程または食品の加工・保存の目的で使用される物質の総称です。
厚生労働省は、「食品添加物の安全性について食品安全委員会による評価を受け、人の健康を損なうおそれのない場合に限って、成分の規格や、使用の基準を定めたうえで、使用を認めている」とされておりますが、要訳すると「摂取量によっては人体に悪影響がある。」ともいっているわけです。
正しい基礎知識をもって、安全性を確認し、余計な不安なのか考えてみましょう。
食品添加物の役割・目的とは?
- 品質低下防止
- 外観(見た目)・味・香りの向上
- 栄養価の向上
- 製造・加工で食感・風味の向上
食品添加物にはどんなものがある?
指定添加物
食品衛生法第12条に基づき、厚生労働大臣が使用してよいと定めた食品添加物です。食品衛生法施行規則別表1に収載されています。この指定の対象には、化学的合成品だけでなく、天然物も含まれます。
なお、指定添加物のうち、「エステル類」等の一括名称で指定した香料(18類香料)については、各分類に該当すると判断したものを通知で示しています。※厚生労働省HPより抜粋https://www.ffcr.or.jp/tenka/list/post-11.html(指定添加物リスト)
既存添加物
化学合成品以外の添加物のうち、我が国において広く使用されており、長い食経験があるものは、例外的に指定を受けることなく使用・販売等が認められている。この類型は、平成7年の食品衛生法改正により、指定の対象が、化学的合成品から、天然物を含む全ての添加物に拡大された際に設けられました。http://www.ffcr.or.jp/zaidan/MHWinfo.nsf/a11c0985ea3cb14b492567ec002041df/c3f4c591005986d949256fa900252700?OpenDocument(既存添加物リスト)
天然香料
動植物から得られる天然の物質で、食品に香りを付ける目的で使用されるものです(バニラ香料、カニ香料など)。基本的にその使用量はごくわずかであるとされていますが、実際に日頃食べている食品にどの程度使用されているのか確認するとよいでしょう。http://www.ffcr.or.jp/zaidan/MHWinfo.nsf/a11c0985ea3cb14b492567ec002041df/b949aef970492f0b4925684600083647?OpenDocument(天然香料基原物質リスト)
一般飲食物添加物
一般に飲食に供されているもので添加物として使用されるものです(イチゴジュース、寒天など)。http://www.ffcr.or.jp/zaidan/MHWinfo.nsf/a11c0985ea3cb14b492567ec002041df/58c1b6daef61dfa04925684600097831?OpenDocument(一般飲食物添加物リスト)
食品添加物のメリット・デメリット
メリット
- 食感を豊かにする
- 生ものなど日持ちのしない食材の安全性を高める。(保存料・殺菌剤など)
デメリット
- 摂取量によっては危険性がある。
私たちは、どの程度の食品添加物を摂取しているのか?
厚生労働省によると、実際にどの程度の食品添加物を摂取しているかの調査について、以下のような回答があります。
”厚生労働省では、食品添加物を実際にどの程度摂取しているか、調査しています。
最近の調査結果では、実際の摂取量は、健康への悪影響がないとされる「一日摂取許容量」(ADI)を、大きく下回っています。
スーパー等で売られている食品を購入し、その中に含まれている食品添加物量を分析し、その結果に厚生労働省で実施した食品摂取量調査に基づく食品の喫食量を乗じて摂取量を求める方法(マーケットバスケット方式)で、食品添加物の摂取量を調査しています。
調査結果については以下からご確認いただけますが、安全性に問題ないことが確認されています。仮に安全性に問題となるような結果が明らかとなった場合には、食品添加物の基準を改正するなど必要な措置を講じることとしています。”
上記をみても、購入される量や食品は千差万別なため、やはり自身の摂取量を品目ごとに確認していくと基準値を超えている場合も考えられますので、確認してみましょう。https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuten/sesshu/index.html(厚生労働省:これまでの一日摂取量調査結果)
まとめ
現代において、食品添加物は私たちの生活から切っても切れないほど、浸透したものとなっております。便利さを求めるあまりに、長期保存ができて見た目も美味しそうに見せるために、着色を施されたりしているものを日常的に食べています。
明太子やいくら、ハムやウインナー、ベーコンに発色剤として使われる亜硝酸Naは、発がん物質のもとであるジメチルニトロソアミンは、ジメチルアミンと亜硝酸が反応することによって生成されます。しかし、亜硝酸Naのおかげで、ボツリヌス菌を100%抑えることができていることも事実です。食品添加物すべてが害ではなく、有害となり得る物質を過剰に撮り過ぎないよう気をつけるとよいでしょう。